複写の被写物体と写真展

Rune

2009年08月24日 01:30

グレゴリー・コールベールという写真家…というよりもV屋(ビデオ屋)なんだけど…2年前に東京の台場で写真展をやっていた。

外観の壁は全てコンテナで構築されていて、屋根を建設して置かれていた。

中の写真は40枚程度だけど、展示場はサンエーのメインプレイスよりも広かった。

初めて東京に出て、初めて行った大きな写真展…。何より面食らった。

沖縄で今年2月に若手写真家が集って写真展やったみたいで、伊波さんって写真家の方がでっかいプリントを作ったらしい。生で見れなかったのが非常に残念だった。


脱線したので話を戻します。

ただっ広い空間に、通路の板を敷き、写真が浮いている。厚さ2mmくらいで縦横2×2Mの一枚の和紙にセピアの画が写る写真が壁に張られているのではなく文字通り浮いているのである。
スケールのでかさとやる事とショックを受けた。

ある一枚は象と人が共存している。

ある一枚はチーターの親子と人間の親子とが共存している。

ある一枚はオランウータンと共存している。


飼い慣らされた動物なんかではなく、野性に生きる動物と写る。

しかも和紙にプリントされているが、写真家直々に和紙を透いているのだからね!


当時、自分は徳川家康や豊臣秀吉、祟源上皇や伊能忠敬、坂本龍馬…等々の遺物を撮っていた。
いわゆる、複写である。
ある意味複写っていうものは基本的な撮影技法で、簡単なのだけれども奥が深い。

光が真っ直ぐになればなるほどフラットに。

光がサイドになればなるほどシャープになる。

そんな中で色んな書物とじゃれあって来たけれども、伊能忠敬は素晴らしい物を残したんだと思う。

一辺2×2m(当時の漉きの技術は正確じゃないため歪んでいる)ある和紙に5mmくらいの文字を正確に書き込んでいるんだものね。
それを折り畳んで小さくまとめて、いつでも広げられる様にしている。

さて、ここまで伊能忠敬の話を膨らませると、面白くないなと思っているかもしれない。

では沖縄の200海里の話をしようか。

全部書いちゃうと、面白くは無いだろうから、また明日!

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